保育士としてもう一度働きたい。そう思っても、いざ動き出そうとすると怖くなる。
私もそうでした。資格はあるし、現場の経験もある。それでも「本当にやっていけるのかな」という気持ちが、ずっと消えませんでした。
私が特に不安だったのは、次の2つです。
- 人間関係
- ピアノ
この順番でした。この記事では、この2つが実際に働いてみてどうだったかを、正直に書きます。同じところで足踏みしている方の参考になればうれしいです。
不安その1:人間関係
一番怖かったのが、人間関係でした。

もうできあがっている輪の中に、あとから入れるかな…
新しい園に入って、すでにできあがっている輪の中に、ブランクのある自分が入っていく。うまくやれるだろうか。そう考えると気が重くなりました。
合う人・合わない人は、どこにでもいます
実際に働いてみて思うのは、人間関係の悩みは、どの職場にもあるということです。
保育園だから特別に難しい、ということではありません。合う人もいれば、合わない人もいる。これは一般企業で働いていたときも同じでした。
いつもニコニコしている先生も、最初からそうではありません
いつも笑顔で子どもに接している先生を見て、「すごいな、自分にはできないかもしれない」と思うことがあるかもしれません。
でも、そばで働いていて気づいたことがあります。あの先生たちも、出勤したばかりのときはテンションが低いのです。そこから意識して上げていることが多い、というのが私の見立てです(あくまで私調べですが)。
「子どもの前ではいつも元気でいなければ」と思わなくて大丈夫です
そのうえでお伝えしたいのが、無理に元気を出さなくてもいいということです。
大人にも、元気が出ない日があります。それを隠して、いつも明るくふるまわなければいけない。そう思い込むと、復帰のハードルは高くなるばかりです。
ここは、幼稚園と保育園の違いが出るところかもしれません。幼稚園は学校教育法に基づく「学校」で、保育園は児童福祉法に基づく「児童福祉施設」です。保育園は、子どもたちが一日の多くを過ごす生活の場なのだと思います。
生活の場なのだから、そこにいる大人も自然体でいい。元気な日もあれば、そうでない日もある。そういう気持ちで臨みたい、というのが私の考えです。これは個人的な感想ですが、そう思えるようになってから、ずいぶん気持ちが楽になりました。
「普通の会話は合うのに、保育観は合わない」こともあります
保育の仕事ならではだと感じたのは、保育観の違いです。
雑談は楽しくできるし、人としては好きなのに、子どもへの関わり方については考えが合わない。そういうことは、実際によくあります。
これは、どちらかが間違っているという話ではありません。保育に対する考え方は、人によって本当にさまざまです。そういうものだと知っておくだけでも、気持ちがずいぶん楽になります。
働いてみて分かった、人間関係を楽にする4つのこと
私が意識しているのは、次の4つです。
1. 挨拶をする
当たり前のことですが、これが本当に大事です。挨拶がきちんとできているだけで、周りの受け取り方が変わります。
2. オドオドせず、堂々としている
ブランクがあると、つい遠慮がちになります。でも、言いやすい雰囲気の人ほど、いろいろと言われやすいというのが、正直なところです。
逆に、落ち着いて堂々としている人には、強く言ってくる人は少ないものです。自信がなくても、姿勢だけは堂々としていることをおすすめします。
3. 「また言ってるよ」くらいに受け流す
何か言われるたびに真正面から受け止めていると、心が持ちません。
「また言ってるな」と、少し距離を置いて受け流す。これができるようになったのは、一度保育の現場を離れて、外の世界を見てきたからだと思っています。
4. たくさん会話する
相手を理解するために、会話の量を増やすことも意識しています。
コミュニケーションが取れていると、仕事そのものもやりやすくなります。これは保育に限らず、どんな職場でも同じです。
人間関係が不安な人にできる準備
もし人間関係に不安があるなら、雑談力についての本や、自己啓発の本を読んでみるのもひとつの方法です。
私自身、こうした本から学んだことが、現場での関わり方に役立っています。復帰前の準備として、知識を入れておくのは悪くないと思います。
不安その2:ピアノ
もうひとつの不安がピアノでした。保育士を目指したことがある人なら、一度は気にしたことがあるのではないでしょうか。

ピアノが弾けないと、保育士は無理なのかな…

保育園では、ピアノが苦手な人も多いですよ
保育園は、幼稚園ほどピアノが中心ではありませんでした
私は幼稚園教諭として働いた経験があり、そのあと保育園に復帰しました。両方を知って感じたのは、保育園ではピアノの比重がそれほど大きくないということです。
実際、保育園ではピアノが苦手な人も多いというのが私の印象です。得意な人に弾いてもらったり、楽譜をもらったりしながら、みんなで回しているように見えます。
弾けないとダメ、ということはありません
「ピアノが弾けないと保育士は無理」と思っている方がいるかもしれませんが、そんなことはまったくありませんでした。
苦手な人が多いので、弾けないことで悪く言われるような雰囲気もありません。
大切なのは「できません」ではなく「これならできます」
ただ、ひとつだけ気をつけていることがあります。
「できないので!」と開き直るのではなく、「苦手だけれど、これならできます」と伝えて、自分にできることをやっていく。この姿勢です。
苦手なことは誰にでもあります。その分、別のところで動く。そういう働き方をしていると、周りの人は必ず見ています。これはピアノに限らず、どんな仕事でも同じだと思います。
パートなら、ピアノを弾く機会は多くありません
私はパートという働き方で復帰しました。担任を持たない働き方だったので、ピアノの心配はほとんどありませんでした。
ピアノが不安で復帰をためらっているなら、働き方を変えるだけで解決することもあります。
不安をやわらげるために、やっておいてよかったこと
不安な気持ちは、準備することで小さくできます。私がやってよかったのは、次の2つです。
- 年齢ごとの発達を学び直す:本を読んで知識を整理しておくと、現場に入ってからの不安が軽くなります
- 働き方を先に決める:私は「長く、細く」を目標に、パートで戻ることにしました。無理をしない形を先に決めておくと、迷いが減ります
このあたりのことは、復帰までの流れをまとめた記事にくわしく書いています。
それでも不安が消えないときは
ここまで書いてきたことは、あくまで私が働いている場所での話です。
保育観が園によってさまざまなのと同じで、人間関係の雰囲気も、ピアノの位置づけも、園によって違います。だからこそ、入る前に園の中の様子を知っておくことが、不安を減らす一番の近道です。
求人票を見るだけでは、そこまでは分かりません。知り合いに聞ける人はいいのですが、誰もがそうとは限りません。そういうときは、園の内情を知っている人に相談するという方法もあります。
まとめ
- 復帰が怖いと感じるのは、自然なことです。私も同じでした
- 人間関係の悩みはどの職場にもあります。挨拶をする、堂々とする、受け流す、会話を増やす。この4つで、ずいぶん楽になります
- ピアノが弾けなくても大丈夫です。保育園では苦手な人も多く、「これならできます」と自分にできることをやっていけば、周りは見ていてくれます
- 不安が強いときは、働き方を変える、園の中を知るという方法があります
怖いと感じているということは、それだけ真剣に考えているということだと思います。その気持ちのまま、少しずつ準備を進めてみてください。


