保育士資格に更新はある?幼稚園教諭免許はどうなった?

保育士の転職

現場を離れてしばらくたつと、ふと不安になることがあります。

「私の資格、まだ使えるのかな」

ここがはっきりしないと、求人を見るところまで進めません。この記事では、保育士資格と幼稚園教諭免許、それぞれの「更新」について整理します。

先に結論からお伝えします。

保育士資格に、更新はありません

保育士の資格には、更新の手続きがありません。

保育士の登録を扱っている「登録事務処理センター」で受け付けている手続きは、次の3つだけです。

  • 新規登録(はじめて登録する)
  • 書換え交付(名前や本籍地が変わった)
  • 再交付(なくした・汚れた)

「更新」という手続きが、そもそも存在しません。

児童福祉法では、保育士登録簿に登録を受けると保育士登録証が交付される、と決められています。ここに有効期限の定めはありません。

10年離れていても、20年離れていても、資格そのものは生きています。

名前が変わった方だけ、手続きがあります

結婚などで姓が変わった場合は、書換え交付の申請が必要です。更新ではなく、書き換えです。

やり方はこちらにまとめています。

では、幼稚園教諭免許はどうなった?

こちらは少し複雑です。検索する人が多いのも、この部分です。

教員免許の更新制は、令和4年(2022年)7月1日に廃止されました。

ただ、「廃止されたから全員そのままでいい」というわけではありません。それまでにどうなっていたかで、扱いが変わります。

幼稚園教諭免許が現在どうなっているかを確認するフローチャート

①令和4年7月1日の時点で、期限内だった方

文部科学省の資料には、こう書かれています。

施行日(令和4年7月1日)時点で有効な教員免許状(休眠状態のものを含む)は、手続なく、有効期限のない免許状となる。

「休眠状態のものを含む」——ここが大事なところです。

使っていなかった免許も、何の手続きもなしに、有効期限のない免許状になりました。

②その前に期限が切れていた方

この場合は、「新免許状」か「旧免許状」かで分かれます。

  • 旧免許状:平成21年3月31日以前に、はじめて免許状の授与を受けた方
  • 新免許状:平成21年4月1日以降に、はじめて免許状の授与を受けた方

そして、期限が切れた時点で教員として働いていたかどうかでも変わります。

期限が切れた時点で教員だった期限が切れた時点で教員ではなかった
新免許状失効失効
旧免許状失効休眠(失効していません)

失効していた場合も、あきらめなくて大丈夫です。都道府県教育委員会に再授与を申請すれば、有効期限のない免許状の授与を受けられます。

ここ、間違えている説明をよく見ます

「更新しなかった=失効」ではありません。

平成21年3月31日以前に免許を取って、その後は教員として働いていなかった方——つまり保育の現場を離れていた多くの方は、「失効」ではなく「休眠」でした。

そして休眠だった免許は、いま、手続きなしで有効になっています。

「更新しなかったから、もうダメだと思っていた」という方がいたら、一度確かめてみてください。

なぜ更新制はなくなったの?

「期限がないなんて、それで大丈夫なのかな」と思われるかもしれません。私もそう思いました。

ただ、なくなったのは「10年に1度の講習」であって、学び続けるしくみそのものではありませんでした。

文部科学省の説明では、こう整理されています。

  • 更新制は10年に1度講習を受けるもので、常に最新のことを学び続けることとかみ合っていなかった
  • 講習は全員に共通の内容が中心で、一人ひとりに必要な学びとは方向性が違っていた

そのかわりに、令和5年4月から新しいしくみが始まっています。公立学校の校長・教員について研修の記録を作り、その記録をもとに対話と助言を行う、というものです。

つまり、「10年に1度まとめて確かめる」から「日々の学びを記録して続ける」に変わったということです。

そして、現場を離れている人にとっては、戻るときのハードルがひとつ消えました。

私の場合は、休眠のままでした

私も幼稚園教諭の免許を持っています。でも幼稚園を辞めてからは教員として働いていなかったので、ずっと休眠のままでした。

更新制が始まるころ、幼稚園で働いている友人から話を聞いていました。「更新の講習を受けないといけないらしい」と。

そのときは「私はもう教員ではないし」と思いながらも、心のどこかで気にはなっていました。

結果として、手続きをしないまま、有効期限のない免許状になりました。

はぐみ
はぐみ

気になっていた方は、一度確かめてみてください。思っているより、資格は生きています。

自分の免許がどうなっているか、確かめるには

確認したいことは2つです。

  1. はじめて免許状の授与を受けたのは、平成21年3月31日以前か、4月1日以降か
  2. 有効期限(修了確認期限)が切れた時点で、教員として働いていたか

旧免許状の修了確認期限は、生年月日によって割り振られていました。免許状そのものには書かれていないので、分かりにくい部分です。

はっきりしないときは、都道府県の教育委員会に問い合わせるのがいちばん確実です。文部科学省のサイトに、各都道府県の窓口一覧があります。

再授与を申請するときに必要なもの

失効していた場合の申請には、次のような書類が必要になります。

  • 申請書
  • 学力に関する証明書
  • 介護等体験証明書(小中学校の免許に必要なもの)
  • 戸籍抄本・謄本
  • 宣誓書

必要な書類は都道府県ごとに違います。必ず、申請する教育委員会に確認してください。

なお、平成12年の法改正にともなう経過措置で授与された免許状については、失効した場合に再授与されないことがあります。ここだけは例外です。

保育園で働くなら、保育士資格があれば大丈夫

ここまで幼稚園教諭免許の話をしてきましたが、保育園で働くのに幼稚園教諭免許は必要ありません。

  • 保育園 → 保育士資格
  • 幼稚園 → 幼稚園教諭免許
  • 認定こども園 → 原則として両方(保育教諭)

保育園に復帰するのであれば、保育士資格が生きていれば十分です。幼稚園教諭免許のことで足踏みする必要はありません。

違いについては、幼稚園教諭と保育士の違いにまとめています。

まとめ

  • 保育士資格に更新はありません。手続きは新規登録・書換え交付・再交付の3つだけです
  • 名前が変わった方は、書換え交付の申請をします
  • 教員免許の更新制は、令和4年7月1日に廃止されました
  • その時点で期限内だった免許(休眠状態を含む)は、手続きなしで有効期限のない免許状になりました
  • 平成21年3月31日以前に取得し、教員として働いていなかった方は、「失効」ではなく「休眠」でした
  • 失効していた場合も、再授与を申請すれば有効期限のない免許状を受けられます
  • 保育園で働くなら、保育士資格があれば大丈夫です

資格は、思っているよりずっと長く、あなたのそばにあります。

ブランクからの復帰については、保育士はブランクがあっても復帰できるにも書いています。

参考資料

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