私は保育園でフリーとして働いています。決まったクラスを持たず、その日によっていろいろなクラスに入ります。
だからこそ、見えることがあります。うまく回っているクラスと、そうでないクラスの違いです。担任の先生は自分のクラスのことで手一杯なので、ほかのクラスと比べる機会はあまりありません。
幼稚園で働いていたころは、4歳児24人を一人で担任していました。一人で持つ大変さもありましたが、複数で持つクラスには、また別の難しさがあります。
この記事では、複数担任で1年をうまくやるために大切だと感じていることを書きます。
複数担任は、何人で組むの?
国の基準で、子どもの年齢と人数に応じて必要な保育士の数が決まっています。そのため、保育園では複数の担任でクラスを持つことがよくあります。
たとえば、ある年度の担任の人数はこうでした。
| クラス | 担任の人数 |
|---|---|
| 0歳児 | 1人 |
| 1歳児 | 3人 |
| 2歳児 | 3人 |
| 3歳児 | 3人 |
| 4歳児 | 4人 |
| 5歳児 | 3人 |
ただ、これは子どもの人数や、特別な配慮が必要な子がいるか、その人数によって大きく変わります。保育園や年度によっては、一人担任のこともあります。
どんな体制なのか気になる場合は、面接やホームページで確認してみてください。
面接で聞かれたことや、聞いておくとよいことは、こちらにまとめています。
リーダーは、自然に決まることが多いです
複数担任には、正規の職員と非正規の職員がいることが多いです。その場合は、正規の職員がリーダーのような立ち位置になっています。
正規の職員が何人かいるときは、経験年数が多い職員が自然とリーダーになることが多いです。
うまく回っているクラスに共通していること
いろいろなクラスに入ってきて、うまく回っていると感じるクラスには共通点があります。
コミュニケーションの量が多い
いちばん大きいのは、これです。コミュニケーションの量が多いクラスは、うまく回っているように感じます。
子どものこと、その日の予定、ちょっとした気づき。こまめに言葉にしているクラスは、保育の流れがなめらかです。
リーダーとほかの担任の熱量が同じくらい
もうひとつは、リーダーとほかの担任が、同じくらいの熱量で保育をしていることです。そういうクラスは、雰囲気もいいです。
反対に、誰か一人に負担が大きくかかっていたり、気づく人と気づかない人の差が大きかったりすると、周りが大変になることがあります。
空気を読んで、臨機応変に動く
そして、私がいちばん難しくて、いちばん大切だと思うのはこれです。
空気を読んで臨機応変に動くこと。相手や周りのことを考えること。
子どもの様子も、ほかの先生の手の空き具合も、時間ごとに変わります。そのときに「今、何をしたら助かるか」を考えて動ける人がいると、クラス全体が楽になります。
保育士パートとしての「フリー」の動き方は、こちらに書いています。
保育観は「いい意味で諦める」。そろえるのは、いちばん大切なことだけ
複数担任で悩みやすいのが、保育観の違いです。
前提として、保育観がまったく同じ人はいません。だから私は、最初から「いい意味で諦めて」一年間を過ごすと思っていると、苦しくなりにくいと思っています。
ただ、それで終わりではありません。
「これは大切にしたいよね」というラインだけは、共通の認識としてそろえておく。これが、ブレないクラス運営のコツだと感じています。
すべてを合わせようとすると苦しくなります。でも、いちばん大切にしたいことの線引きがそろっていれば、細かいやり方が違っても、クラスとしてはブレません。
そのうえで、その都度話し合って、情報を共有していくことが大切です。
話し合いの時間は、自分たちで作る
とはいえ、保育中に打ち合わせの時間を取るのは、なかなか難しいと思います。
私が見てきた中でうまくいっていたのは、こんな方法です。
- 園長に、話し合いをしたいと相談する
- パートやほかのクラスの職員を配置してもらう
- 午睡(お昼寝)の時間を使って、話し合いの時間を作る
このときに大切なのが、午睡に入ってくれる職員への一言です。
当たり前という態度を取らずに、「ありがとう」と一言あるだけで、話し合いの時間を作りやすくなると思います。
正直に言うと、社会人はみんなそうかもしれませんし、「それってどうなの?」と思う方もいるかもしれません。それでも、本音と建前をうまく使って、「ありがとう」が自然と出るくらいにしておくと、トラブルが少なく、うまく回ると感じています。
4月にやっておくと、1年がラクになること
年度はじめにやっておきたいのは、仕事を振り分けておくことです。
たとえば、こんなことです。
- ノートを1冊作って、子どもの普段の様子をメモできるようにしておく(個人の記録を書くときに役立ちます)
- 発達チェックを分担できるように振り分けておく
- 季節ごとの行事を、主になって進める人を決めておく
コツは、1年を通して全体でどんなことがあるかを、最初に洗い出しておくことです。そこから、誰が何をするかを詰めていきます。
そのためにも、経験のある人がリーダーとなって進めていくことが大事だと思います。
ベテランと組むときも、新人と組むときも
年上やベテランの先生と組むときと、新人の先生と組むとき。気をつけることは違うのかというと、基本的なことは同じだと思います。
- 思いやること
- プライベートの事情はそれぞれあるので、普段から相談しやすい空気を作ること
- お互いが寄り添うこと
- 一人に負担が多くいかないように、持ちつ持たれつという気持ちでいること
気持ちの話ばかりになってしまいましたが、意識しているだけで、ずいぶん違ってきます。
「この人と組めてよかった」と思うのは
なんでもできて完璧な人はいません。
だから、苦手なことを補い合えたり、仕事を楽しんでできたりする人だと、一年の終わりに「組めてよかった」と思えるのだと思います。

自分がどういう人でありたいか、常に考えながら過ごすといいと思います。
人間関係そのものが不安な方は、こちらの記事も読んでみてください。
まとめ
- 複数担任の人数は、子どもの人数や配慮が必要な子によって変わる。気になるなら面接やホームページで確認を
- リーダーは、正規の職員や経験年数が多い職員が自然と担うことが多い
- うまく回るクラスは、コミュニケーションの量が多い。リーダーとほかの担任の熱量もそろっている
- いちばん難しくて大切なのは、空気を読んで臨機応変に動くこと
- 保育観はいい意味で諦める。そろえるのは、いちばん大切にしたいことの線引きだけ
- 話し合いの時間は、園長に相談して午睡の時間に作る。入ってくれる人に「ありがとう」を
- 4月に仕事を振り分けておくと、1年がラクになる




